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Entropy 1

Entropy 1

 世界は始まりがあり、終わりがある。そして最後に均一な世界が訪れる。Entropy は拡大し続ける。宇宙を支配するこのルールは僕の自我とは関係なく進む。

 これが僕に苦しみを生み出す根源だ。

 そしてこれは、僕が美を生み出す根源でもある。

 僕が美しさを見いだすとき、そこには階調やリズムや境界がある。それはEntropy の拡大に抵抗していて、均一化していないということだ。均一化されたグレーカードに覆われてしまった画像はなんとも味気なく恐怖すら感じる。僕は、その向こう側にある多様で、不均一な光景こそに美しさを感じる。

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